point of view
ALUMINUM ALLOY JOINING TECHNOLOGIES
FOR FUTURE AUTOMOBILE クルマの未来を創るアルミ合金の接合技術
マルチマテリアル化の流れのなかでも存在感を高めるアルミニウム 
アルミの未来を研究するエンジニアたちによる技術革新

アルミ合金が軽量化のための素材として注目されるなか、自動車製造でのアルミ材料の利用技術は飛躍的に進歩してきた。なかでも接合技術の深化が目覚ましい。FSW(摩擦撹拌接合)、レーザ溶接などの溶接や、リベット、ねじ留め、クリンチングなどのメカニカル接合などによるもので、アルミ合金の利用の幅はさらに拡大している。例えば、板厚や材質の異なる複数の素材を接合してからプレス成形するテーラードブランクも容易になり、軽量化に効果がある。
接合技術の進歩と共に、スチール、アルミ合金、樹脂を適材適所で使って軽量化するマルチマテリアル化の流れでも、アルミ合金の存在感・優位性は拡大していくだろう。

PROFILE
interview
摩擦撹拌接合(FSW)は、先端に突起のある工具を回転させながら押しつけ、摩擦熱によって軟化した材料を塑性流動させることにより接合する技術で、鉄道、船舶、自動車など幅広い分野で利用されています。UACJでは、複動式の点接合FSSWの開発など、アルミの接合を通じたグローバルな技術サポートを展開しています。

Friction Stir Welding (FSW)摩擦撹拌接合

接合部周辺の塑性流動により金属を練り混ぜる接合方法で、異種素材の接合もできる。
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田中 康之

株式会社UACJ
技術開発研究所
第六研究部
加工技術開発室主査
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福田 敏彦

株式会社UACJ
技術開発研究所
第六研究部
加工技術開発室主査
interview
アルミ合金の接合は、MIG溶接、レーザ溶接をはじめ多岐にわたりますが、異種材料との接合に関する技術にも対応が求められています。加工技術開発室では、引張特性や成形性、接合能率など、接合品質の総合的な評価を行ない、部品に求められる最適な接合方法を、アルミ圧延品のグローバルメーカーとして探求しています。

掲載内容、所属先、役職は、Motor Fan Illustrated 発行当時の情報です。