point of view
FORMING ALUMINUM FOR LIGHTWEIGHT VEHICLE
FOR CARS AND TRUCKS クルマの未来を創るアルミ合金の加工
サスペンションフレーム、サイドメンバー、クロスメンバー、 フレキシブルなアルミ押出材が軽量車体構造を支える。

アルミ押出加工は、複雑な断面形状の長尺な製品など他の方法では成形が難しい製品を高精度で製造することができる加工方法だ。押出加工は400~500℃に熱した円柱状のアルミ合金の材料(ビレット)を押出機により強い圧力を加えてさまざまな形状のダイスに押しつけ・押し出して、必要とする断面形状の製品を連続的に製造していく。中空断面や、複雑な形状の断面の製品でも一度の押出工程で造り出すことができる。このため、バンパービームや、スペースフレーム部材などの断面が一定で長尺な部材の製造には最適な加工法だ。一方、サブフレームやステアリングハンガービームなどでは、円形や矩形など比較的単純な断面形状のアルミ押出材をベースとして、二次元・三次元的な曲げ加工やつぶし加工を加えて部材が成形される。曲げ加工には、プレス曲げ、圧縮曲げ、引っ張り曲げ、引き曲げ、ロール曲げがある。従来のベンダー加工では困難な複雑で連続的な3次元曲げ形状を実現できるのがマルチベンダーだ。一方、断面形状を劇的に変化させることができる加工方法にハイドロフォームがある。ハイドロフォームは金型内部にパイプをセットし、パイプ内に液体を充填して超高圧をかけながらパイプの両端を軸方向に圧縮し、金型内面の形状にパイプを沿わせ膨らませて成形する工法だ。アルミ押出材は、曲げ・つぶし・ハイドロなどにより、さまざまな自動車構造用部材に変身するフレキシブルな材料だ。

PROFILE
interview 実用的な軽量高強度材料のなかで、アルミ合金押出材は重要な自動車構造用部材に広く用いられています。UACJ技術開発研究所は、成形加工のノウハウをお客様の製品改良につなげるように日夜活動しています。

Bended and formed aluminum extrusions

様々な自動車構造用部材に変身するフレキシブルなアルミ製品
PROFILE

横田 智也

株式会社UACJ
第六研究部
加工技術開発室
技術開発研究所

掲載内容、所属先、役職は、Motor Fan Illustrated 発行当時の情報です。